「平塚に住もうか迷っている」「引っ越し前にリスクを把握しておきたい」——そう思っているなら、ハザードマップの確認は不動産選びと同じくらい大切な作業です。
平塚市は低地・河川沿い・丘陵地が混在しており、エリアごとに確認すべき災害リスクが異なります。この記事では、平塚市が公開しているハザードマップの種類・見方・避難所情報をまとめて解説します。
ハザードマップや避難所情報は定期的に更新されます。最新情報は必ず平塚市公式サイトでご確認ください。
平塚市のハザードマップは6種類ある
平塚市では以下の6種類のハザードマップを公開しています。「うちは山の近くじゃないから関係ない」と思わず、居住エリアごとに該当するすべてのマップを確認することが重要です。
| 種類 | 対象リスク | 特に注意すべきエリア |
|---|---|---|
| 洪水ハザードマップ | 相模川・金目川の氾濫 | 河川沿い低地全般 |
| 内水ハザードマップ | 雨水の排水不良による浸水 | 市街地の低地・くぼ地 |
| 土砂災害ハザードマップ | 崖崩れ・土石流・地滑り | 市北西部の丘陵地・崖沿い |
| 津波ハザードマップ | 地震による津波 | 海岸線・相模川河口付近 |
| 高潮ハザードマップ | 台風による高潮 | 海岸線に近い低地 |
| 地震防災マップ | 建物倒壊・液状化リスク | 埋立地・旧河道付近 |
すべてのハザードマップを地図上で重ね合わせて確認できる「ひらつかわくわくマップ」が便利です。住所を入力するだけで自宅周辺のリスクを一括チェックできます。
→ ひらつかわくわくマップ(GIS)
なお、平塚市全域が一様にリスクが高いわけではありません。丘陵地側では浸水リスクが低い地域もあり、同じ市内でも地形によってかなり差があります。重要なのは「市全体」で判断するのではなく、住所単位でマップを確認することです。
各ハザードマップの見方と注意点
洪水ハザードマップ(相模川・金目川水系)
平塚市の洪水ハザードマップは「相模川水系版」と「金目川水系版」の2種類があります。想定最大規模の降雨が発生した場合の浸水範囲と浸水深を色分けして表示しています。
相模川水系版の家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)について、令和7年12月25日に区域図の見直しが完了しています。大神四丁目・大神九丁目周辺の一部エリアで表示内容が変更されています。古い版を持っている方は最新版を確認してください。
洪水ハザードマップで確認すべきポイントは以下の3点です。
- 浸水深:0.5m未満(床下浸水)〜5m以上(2階まで浸水)を色で区分
- 家屋倒壊等氾濫想定区域:紫色斜線で示されたエリアは濁流で建物が流される危険あり
- 避難開始のタイミング:警戒レベル3(高齢者等避難)が発令されたら早めに行動
津波ハザードマップ
平塚市の津波ハザードマップは神奈川県が想定する地震を対象としたものです(南海トラフ地震を想定したものではありません)。南海トラフ地震の津波浸水想定については別途PDFで公開されています。
マップ記載の津波避難ビルは平成29年3月時点の情報です。「日立平塚ハウス(現:ベルググランデ湘南松風)」「ビオラハウス」「グランドホテル神奈中平塚別館」はすでに指定から外れています。最新の指定ビル一覧を平塚市公式サイトでご確認ください。
土砂災害ハザードマップ
令和2年1月の神奈川県による土砂災害警戒区域等の指定を踏まえ改訂されています。マップには「土砂災害警戒区域」(イエローゾーン)と「土砂災害特別警戒区域」(レッドゾーン)が色分けで示されています。レッドゾーンは建築規制が伴うエリアです。
「ハザードマップで何を見ればいいか」わからない人へ
マップを開いても、どこに注目すればいいか迷う方は多いです。特定の住所を断定はできませんが、一般的に浸水リスクが低くなりやすい地形の特徴として、以下が参考になります。
- 台地・丘陵地に近いエリア(地盤が高い)
- 旧河道・埋立地から離れている場所(液状化リスクも低め)
- 海抜が比較的高い地域
- 相模川・金目川の流路から一定の距離がある場所
※地形だけで安全は判断できません。必ず住所単位でハザードマップを確認してください。
「ひらつかわくわくマップ」では、地図上で直接エリアをクリックしながら確認できます。物件候補が複数ある場合は、住所ごとに比較するのが現実的です。
平塚市の指定避難所・緊急避難場所
平塚市では以下の2種類の避難先が指定されています。
- 指定緊急避難場所(55か所):災害が迫っているときに「命を守るために一時的に逃げる場所」。災害の種類(洪水・地震・土砂など)によって使える場所が異なります。
- 指定避難所(54か所):自宅に戻れなくなった場合に「一定期間生活する場所」。原則として自治会ごとに決められた避難所を利用します。
主な指定避難所の例(一部)
以下は公式資料にもとづく施設の一部です。全54か所の詳細・および自分の自治会に対応する避難所は、平塚市公式の指定避難所一覧表(PDF)でご確認ください。
| 施設名 | 所在地 |
|---|---|
| 八幡小学校 | 平塚市東八幡3-8-1 |
| 太洋中学校 | 平塚市高浜台7-1 |
| 浜岳中学校 | 平塚市龍城ケ丘4-26 |
| 港小学校 | 平塚市夕陽ケ丘22-1 |
| 花水小学校 | 平塚市龍城ケ丘5-62 |
| なでしこ小学校 | 平塚市内(詳細は公式確認) |
| 県立高浜高校 | 平塚市高浜台8-1 |
| 平塚競輪場 | 平塚市久領堤5-1 |
① ひらつかわくわくマップで「ハザードマップ」を選択→自宅付近の避難所ピンを確認
② 平塚市公式サイトの指定避難所一覧表(PDF)で自治会ごとの避難所を確認
③ 実際に避難ルートを歩いておく(特に夜間・雨天時を想定して)
令和6年4月からの変更点
2024年4月1日より、旧平塚商業高校が指定避難所から除外されました。周辺自治会の避難所指定が変更になっているため、以前から平塚市に住んでいる方も再確認が必要です。
その他の避難関連施設
福祉避難所・公民館
高齢者・障がい者・妊産婦など、一般の避難所での生活が困難な方のために福祉避難所が別途設けられています。平塚市内の各公民館も避難先として機能します。
広域避難場所
大規模火災が発生し周辺が危険になった際に逃げ込む場所です。地震が起きただけで行く場所ではなく、「火災の延焼から命を守る」ための最終手段として位置づけられています。
クーリングシェルター(熱中症対策)
2024年から、猛暑時に涼める「クーリングシェルター」が指定されています。市役所・図書館・保健センターなどの公共施設6か所に加え、ららぽーと湘南平塚など民間施設も含まれています。
いざというときの情報収集方法
ハザードマップは「事前確認用」ですが、実際の災害時にはリアルタイム情報が命綱になります。以下を必ず事前に登録・確認しておきましょう。
| 手段 | 内容 |
|---|---|
| 防災行政無線 | 市内に設置されたスピーカーで避難情報を放送 |
| ひらつかメール | 登録すると避難情報・気象警報をメールで受信 |
| 平塚市公式X(旧Twitter) | @HiratsukaBosaiで防災情報を随時発信 |
| Yahoo!天気・災害 | 平塚市の避難所開設状況を補助的に確認できるツールのひとつ |
| ひらつか防災ガイドブック | 2024年版。市役所・公民館・福祉会館で入手可。PDF版も公開中 |
まとめ:移住前にやっておきたい3つのこと
- 「ひらつかわくわくマップ」で候補物件の住所を入力→ 複数のハザードマップを重ねて確認
- 平塚市公式サイトで自分の自治会の指定避難所を確認し、実際に場所を歩いておく
- ひらつかメールに登録し、災害時に情報が届く環境を整える
ハザードマップの確認は「縁起が悪い」ことではなく、安心して暮らすための当然の準備です。平塚市は相模川沿いの広い低地と丘陵地が混在しているため、同じ市内でも場所によってリスクが大きく異なります。裏を返せば、住所単位で調べれば「ここは比較的安心」という場所も見えてくる。移住・物件購入を検討している方は、ぜひ物件選びの段階から確認しておきましょう。
