湘南ベルマーレ、RIZAP撤退後どうなった?2026年9月の経営・J2順位・スタジアム問題を追う

2026年2月、RIZAPグループが湘南ベルマーレから撤退した。

あれから約半年が過ぎました。

当時かなり大きなニュースになったので、「結局ベルマーレはその後どうなったんだろう」と気になっていた方もいると思います。

茅ヶ崎に住んでいる自分も、その一人です。

RIZAPが持っていた株式はフジタやアマダ、産業能率大学など複数の出資者へ渡り、クラブは「特定の親会社に支えられる形」から別の道を歩き始めました。

では半年たった今、ベルマーレは再建に向かっているのでしょうか。

経営体制はどう変わったのか。

J1復帰を目指すチームは順調なのか。

そして、あれだけ揉めたスタジアム問題は動いたのか。

前回の記事の続きを追ってみます。

RIZAP撤退後、経営陣はかなり変わった

まず一番わかりやすい変化が経営体制です。

2026年3月1日、湘南ベルマーレは臨時株主総会と取締役会を開き、雲出哲也氏が新しい代表取締役社長に就任しました。

取締役にはフジタ、アマダ、産業能率大学、Authense Holdings、日本端子などの関係者が加わっています。

現在クラブが公表している主な株主も、

  • フジタ
  • アマダ
  • 産業能率大学
  • 湘南ベルマーレ持株会
  • マッケンジーハウス
  • Authense Holdings
  • 平塚市まちづくり財団
  • 日本端子

など。

このほかにも多くの企業が株主として名を連ねています。

RIZAPという一つの大株主がクラブを引っ張る体制から、

複数の地域企業や支援企業がクラブを支える形

へ移ったと考えるとわかりやすいでしょう。

RIZAP撤退当時にフジタが掲げていた「特定の親会社を持たない独立したクラブ」という言葉が、少しずつ形になってきたように見えます。

フジタがかなり前面に出てきた

とはいえ、「みんなで支えるクラブになりました」で終わるほど単純でもありません。

新しい体制を見ていると、やはりフジタの存在感はかなり大きい。

2026/27シーズンのユニフォーム胸スポンサーはフジタです。

鎖骨にはアマダ。

フジタは百年構想リーグに続いて新シーズンも胸スポンサーを継続し、クラブと一緒にJ1復帰を目指す姿勢を明確にしています。

取締役にもフジタ関係者が複数入っています。

なので、

「RIZAPからフジタに親会社が変わった」

と単純に言うのは違うのですが、

RIZAP撤退後のベルマーレを支える中心企業の一つがフジタ

という見方はそれほど外れていないと思います。

ただし、アマダや産業能率大学をはじめ、スポンサーもかなり多い。

8月1日時点で公表されているオフィシャルクラブパートナーには、フジタ、アマダ、産業能率大学、マッケンジーハウス、荒井商事、イオンモールなど地元でも馴染みのある名前が並んでいます。

「一社に全部任せる」のではなく、地域の企業群で支える方向へ進んでいる。

これは前回の記事を書いた時点より、かなり見えやすくなりました。

ではサッカーはどうなのか

経営が安定しても、サッカークラブなので最後はここです。

J1に戻れるのか。

2026年前半に行われた「明治安田J2・J3百年構想リーグ」で、湘南ベルマーレはEAST-Aグループ3位でした。

18試合で勝点31。

仙台が勝点43、秋田が35、湘南が31です。

ものすごく悪かったわけではありません。

ただ、

J1から降りてきたクラブが圧倒的な強さを見せた

という感じでもない。

そして8月から、本格的な2026/27シーズンのJ2リーグが始まりました。

9月6日時点で5試合を終えています。

湘南は、

対戦相手 結果 勝敗
大分 1-0
山形 1-0
宮崎 0-0
大宮 2-2
仙台 1-3

2勝2分1敗。

勝点8です。

開幕2連勝したところまでは、

「これはいけるんじゃないか」

という空気も少し出ていました。

ところが、その後3試合は勝利なし。

9月5日の仙台戦では開始9分に山田寛人選手のゴールで先制しましたが、その後3失点して1-3で逆転負けしました。

J2に落ちれば簡単に勝てる。

もちろん、そんな世界ではありません。

J2の5試合を見て少し気になること

まだ5試合です。

ここでシーズンの良し悪しを決めるのは早すぎます。

それでも、百年構想リーグから見ていると、少し引っかかるものがあります。

ベルマーレは2025年、J1で19試合勝てない時期を経験しました。

負け始めると、勝ち方を思い出すまでが長い。

その嫌な記憶を持ったままJ2へ来ています。

だからこそ、大分、山形と連勝したスタートはかなり大きかった。

ところが宮崎に0-0、大宮にはリードを守れず2-2、仙台には先制しながら1-3。

「内容は悪くなかった」で済ませているうちに勝点を落としていく。

前年を見ているだけに、ここはちょっと怖いところです。

ただ、まだ始まったばかり。

J1昇格を語るにも、失速を語るにも早い。

今はそんな位置だと思います。

それでもスタジアムには1万人前後が来ている

今回調べていて、むしろ一番気になった数字はこちらでした。

観客数です。

8月15日のホーム開幕・山形戦。

11,583人。

そして9月5日の仙台戦。

9,069人。

Jリーグ公式によると、この仙台戦までの今季平均入場者数は10,326人です。

J2に降格した。

RIZAPも撤退した。

経営の先行きについていろいろ言われた。

それでも平均1万人を超えている。

これは結構大きな数字だと思います。

前の記事では「湘南ベルマーレ 出ていけ」という検索ワードについて書きました。

あの言葉だけを見ると、平塚市民とベルマーレの関係は完全に冷え切っているようにも見えます。

でも現実には、J2になったベルマーレを1万人近い人が見に来る。

11,000人を超える試合もある。

この二つは同時に存在しています。

ネット上の強い言葉だけで地域の空気全部を説明するのは、やっぱり難しい。

「出ていけ」と言われても、どうでもいい存在ではない

前の記事を書いたとき、

「出ていけも、出ていくなも、結局ベルマーレへの関心の裏返しなんじゃないか」

と書きました。

半年たってみても、その感覚はあまり変わっていません。

本当に地域から必要とされていないクラブなら、J2へ落ちてスポンサーが抜けたタイミングで観客も一気に離れてしまうでしょう。

ところが実際には、平均1万人前後がスタジアムへ来ている。

企業も残っている。

むしろ新しい経営体制になって、フジタやアマダを中心に「支え直す」動きが見えてきました。

もちろん、

「人気があるなら税金を使って新スタジアムを建てていい」

という話にはなりません。

そこは別問題です。

クラブへの愛着と、自治体の財政負担は分けて考えないといけない。

ここをごちゃ混ぜにすると、また同じ議論になります。

では、スタジアム問題はどうなったのか

一番気になっている方も多いと思います。

ただ、ここについては2026年9月時点で、

新スタジアム建設が決まった、あるいは具体的な建設計画が大きく進んだ

と確認できる新しい公式発表は、今回調べた範囲では見当たりませんでした。

クラブは現在もレモンガススタジアム平塚をホームスタジアムとして使用しています。

収容人数は15,380人です。

2026/27シーズンのチケット販売やホームゲーム運営も、当然ながらレモンガススタジアムを前提に進んでいます。

つまり、

経営体制は変わった。
チームもJ1復帰へ動き出した。
でもスタジアム問題そのものは残っている。

半年後の現在地を一言で表すなら、そんなところでしょうか。

RIZAP撤退はベルマーレにとって悪いことだったのか

ここはまだ答えを出すには早いと思います。

RIZAPが経営参画した8年間にはルヴァンカップ優勝もありました。

クラブの規模を大きくしようとした功績もあります。

一方で、最後はJ2降格とほぼ同じタイミングで株式を売却することになりました。

そこだけ切り取れば「撤退」に見えます。

ただ半年後の姿を見ていると、

RIZAPが抜けたことでベルマーレそのものが崩れたわけではありません。

フジタやアマダ、産業能率大学、地元企業、持株会などが入り、新しい経営陣が発足した。

スポンサーも続いている。

観客も来ている。

ここは自分が思っていたよりしぶとい。

良い意味で。

本当の勝負はこれから

結局、ベルマーレの再建が成功したかどうかは、まだ判断できません。

経営陣が変わったことも、

スポンサーが続いたことも、

ホームに1万人が来ていることも、

すべてプラス材料です。

それでも最終的には、

J1へ戻れるのか。

そして、

J1へ戻ったとき、今のスタジアム問題をどうするのか。

ここへ戻ってきます。

J2にいる間は、スタジアム問題が以前ほど表面化しないかもしれません。

でも昇格すれば再び避けて通れない。

むしろクラブが強くなればなるほど、また同じ問題が大きくなる可能性があります。

少し皮肉な話です。

🏖️ なおのひとこと

前の記事を書いた頃は、RIZAP撤退のニュースがあまりにも大きくて、

「ベルマーレ大丈夫なのかな」

という感じが正直ありました。

半年後に改めて追ってみると、想像していたより普通にクラブは動いている。

新しい経営陣がいて、スポンサーがいて、サポーターがいて、レモガスには1万人が来る。

もちろん、それだけで経営が安泰という意味ではありません。

J1復帰も簡単ではないでしょう。

ただ、湘南ベルマーレというクラブは、RIZAPという一企業よりずっと大きな範囲に根を張っていたんだな、と少し感じました。

茅ヶ崎に住んでいると、平塚のスタジアム問題はどこか「隣町の話」に感じる瞬間もあります。

それでも「湘南」の名前を背負っているクラブです。

半年後、一年後。

また状況が大きく動いたら追ってみたいと思います。


参考・出典

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